2013-01-01から1年間の記事一覧

算数の発想が世界の本質を直感的につかむことを可能にする

小島(2006)は、算数の発想にこそ、さまざまな科学の思考法の原点のようなものが根づいているという。それは、数学と算数を比較してみると顕著になる。算数では、「つるかめ算」「和差算」「旅人算」など、問題に応じて個別的に考えて説く。それに対し、数学…

ビジョナリーワードは「未来からの絵ハガキ」

細田(2013)は、新しい時代、新しい組織、新しい商品を生み出した「熱狂的なストーリー」の始まりは、いつだって「魅力的な一行」だったという。例えば「1000曲をポケットに(iPod)」や「地上でいちばん幸せな場所(ディズニーランド)」のような言葉である。そ…

美術の本質

齋藤(2009)によると、美術の歴史をざっくりと概観するならば、洞窟壁画のようなものから始まり、人間を描くギリシア・ローマ時代を経て、宗教絵画の時代へと移行した。やがて写実的な「うまさ」を追求する時代へと移り変わり、印象派を経て、個性の時代、ア…

考えながら走るキャリア術

秋山(2013)は、事業開発という職業軸を維持しつつ、失敗を重ね、悩み、不安に襲われながら、時に行き当たりばったりで、紆余曲折の上、常に年収1千万円をキープしつつキャリア継続してきたという。このような、常に考えアクションをする「走りながら考える…

サラリーマン人生を豊かで幸せにする「ビジネスをつくる仕事」

小林(2013)は、いまの日本でいちばん幸せな仕事とは、どの業界、どの会社に属しているかとは関係なく、自ら創造的にビジネス(持続的に新たな価値を客に提供しつづけること)をつくり続ける仕事ではないだろうかという。人気の高い業界や会社に就職することよ…

マッキンゼー流仕事術

石井(2013)は、世界的なコンサルティング会社であるマッキンゼー社を辞めてお笑い芸人への道へと進んだが、マッキンゼー社在籍時代を振り返りつつ、そこで行われている仕事ぶりについて述べている。 石井は、マッキンゼー社を「100メートル走のスピードでフ…

ストーリー型の文章を書くためのコツ

吉岡(2013)は、世の中の文章は大きく主張型・ストーリー型・直観型に分かれるという。そのうち「ストーリー型」の文章は、ある具体的な場に含まれる要素が、時間とともにどう変化していくかを表現する文章で、歴史や物語の類である。例えば、「いつ/どこで…

アメリカ合衆国の本質

アメリカ合衆国の本質を知るためには、建国当時にまで歴史を遡ってみるのがよい。橋爪(2013)によれば、アメリカ合衆国の基礎となったニューイングランドに入植したのは、英国国教会の改革を訴えたものの弾圧されたピューリタンであった。彼らがこの地を目指…

人間は本質的に狩猟採型集動物である

鈴木(2013)によれば、進化論的に人間がチンパンジーと共通の祖先から分かれたのは600万年ほど前で、その後、身体や心的機能が独自の進化を遂げ、数万年前のホモ・サピエンスになってから現在まで人間の基本的性質はほぼ変化していないという。例えば現代の人…

インドにおける仏教とヒンドゥー教の複雑な関係

仏教もヒンドゥー教もインドで生まれた宗教である。しかし、仏教がインド以外の国々に広まっていったのに対してインドでは仏教が消えてしまい、ヒンドゥー教が最大の宗教となった。橋爪(2013)は、その理由と背景を以下のように解説する。 まず、仏教とヒンド…

世界のトップエリートは「基本に徹する」

ゴールドマン・サックス、マッキンゼー・アンド・カンパニー、ハーバード・ビジネススクールといえば、これらの企業や大学の出身者は「トップエリート」として世界の産業・金融・政治を動かす存在だと考えられている。戸塚(2013)は、これらのトップエリート…

「死ぬ気で生きる」とは「生き切る」こと

早川(2013)は、死ぬ気で生きるとは、生き切ることだという。成り行きで働いている人は、生き切れていない人だから、本当に死ぬときに「後悔する人生」で終わってしまうというのである。死ぬ気で働けば、これまでにない「世界」が見えてくるし、死ぬ気で働い…

英語スピーチの練習

How to Prepare and Give a Speech Being asked to prepare and give a speech can seem really intimidating when you've never done it before. Don't worry! You'll be a public speaking pro in no time if you follow these simple tips. http://www.wi…

TEDに学ぶプレゼン術

ドレバン(2013)は、TEDにおける優れたプレゼンテーションを題材にして、聴衆の心を動かすスピーチの秘訣を解説している。その秘訣を一言でいえば、「今までの古い意識が新しい考え方へと変わっているような、あるいは何か行動を起こす意欲が沸いてくるような…

国民国家という幻想

現代における国家の多くは「ひとつの民族がつくったひとつの国」であり、これを「国民国家」という。私たちは、このような国家こそが本質的なものだと思いがちであるが、佐々木(2013)は、歴史的観点から見ても、この考え方は必ずしも一般的ではないことを指…

自分の人生を変え、組織を変え、世界を変える最短の方法

伊佐山(2013)は、シリコンバレーをはじめとして日米の起業家コミュニティを見て思ったこととして「今、自分ができることを積み重ね、自分の環境を変えること」が重要だという。与えられた環境で自分ができること、周囲を喜ばせることを行うといったように、…

最高の人生を生きるためのエネルギーを創り出すテクニック

野間(2013)は、最高の人生を生きるために、燃えるような情熱を創り出すテクニックを紹介している。その秘訣の1つは、「ワクワクする未来」を描くことだという。「自分にとって最高の人生」を思い描いてみるのである。ワクワクする未来が、前進する引力を生…

「グローバル人財」になるための方法

原田(2013)は、自身が定義する「グローバル人財」になる能力は、日本人ならば誰しもが持っているもので、それを端的にいえば、わが国は島国なので情報が乏しいながらもその少ない情報をベースに自分の頭の中で「今起きていること」の原因を考え、「これから…

タイトルの重要性

野口(2013)は、一撃で仕留める説得法の1つとして、命名やタイトルの重要性を指摘する。例えば、学術において、ヘンリー・キャベンディッシュは重力定数「g」の値を最初に測定した物理学者であるが、彼が実験結果を王立協会の学術雑誌に報告する論文のタイト…

講演・スピーチの定番の出だし

野口(2013)は、「超」説得法と題して、一撃で相手を仕留める方法を論じているが、日本の講演やスピーチにかんしては、平凡な出だしで儀礼的にやるほうがよいという。実は、洋の東西を問わず、フォーマルな演説の最初は形式的なのだという。野口が紹介する具…

オリジナルな働き方を設計するための「5つのシナリオ」メソッド

ちきりん(2013)は、どんな分野にいる人も、働いて数年たったら、将来あり得る働き方のモデルを5つ程度、言語化(シナリオ化)し、自分の進みたい道について意識化するべきだという。働き始めてみれば、ひとつの職業の中にも、多岐にわたる働き方のバリエー…

戦略とは勝利につながる指標を選ぶことである

鈴木(2012)は、大東亜戦争時に日本軍が得た太平洋における勝利の7割は無意味であったことを引き合いに出し、戦略での失敗は戦術では補えないと主張する。当時の日本は、前半は快進撃を続けていたにもかかわらず、それらの多くは、大局的な戦略を持っていな…

数理科学としての経済学

小島(2012)は、現在の経済学は、経済現象に対する予言能力は備え持っていないし、現実の説明能力も乏しいと言わざるをえないと明言する。経済学は、人々の(経済)活動を運動と捉え、その法則性を物理学と類似した形で解明しようと試みる。しかし経済学は、…

本を読んで不良になろう

橋本(2003)は、大学生以降の読書はむしろ、不良にこそふさわしいという。先生に気に入られようとする「よい子」は、高校を卒業すると読書をしなくなる。先生が読書をすすめなくなるからである。人の知らないことを誰にもすすめられずにたくさん読んでいると…

激動の時代に生き残るための「学問のすすめ」

鈴木(2013)は、福沢諭吉によって書かれた「学問のすすめ」は、幕末の激動に次ぐ激動の時代に、いかに取り残されずにサバイバルするか、また日本の未来を確かなものにする変革に向けての「指南書」であったと解説し、そのエッセンスを紹介している。 「学問の…

伝え方にはシンプルな技術がある

佐々木(2013)は、「伝え方にはシンプルな技術がある」「感動的なコトバは作ることができる」と指摘し、伝え方の技術を学ぶことで「ノー」や「確率ゼロ」を「イエス」「アリ」に変えることができると主張する。人生は小さなものから大きなものまで「伝え方」…

創造とは何か

赤祖父(2013)は「創造とはすでに存在する2つ、または、それ以上のものを統合すること」とし、創造とは無から有を生み出すことといった考え方を否定する。つまり、創造とは統合することだというのである。例えば、新製品についていえば、ハイブリッドカーにし…

錯視はなぜ起こるのか

一川(2012)によれば、体験された内容と実際の世界とが異なることを錯覚といい、視覚に関する錯覚を錯視という。有名なミューラー・リヤーの錯視のように、錯視は、あらかじめ分かっていても、そう見えてしまう。これは人間が本当の世界の姿を捉えられないと…

経済学とは何か

飯田(2012)は、経済学の思考には特徴的なパターン(悪く言えば非常に強いクセ)があるという。それは、経済学とは何かがわかると理解しやすい。 飯田によれば、経済学は、「希少な対象」について、個々の経済主体が「自身の主観的な満足度を最大化」するよう…

カイシャ幕藩体制とグローバリゼーションの影響

冨山(2012)は、すでに1990年代ごろから、旧態依然としたシステムをかなり大きくかき回して再構築しなければならない時期に来ていたという。旧態依然としたシステムとは、官庁と大企業を頂点とする「カイシャ幕藩体制」である。実際、冨山の大学時代には、新…