2014-10-01から1ヶ月間の記事一覧

帝国とは何か

帝国とは何か。柄谷(2014)は、社会構成体を「交換様式」から見るという視点に基づき、帝国というのは多数の共同体=国家からなると同時に、それらを超える原理を持っているという。そして、その帝国の原理とは、多数の部族や国家を、服従と保護という「交換…

中心と周縁からなる構築物としての知識体系

青山(2012)は、「いかなる知識や信念の体系も、周縁に沿ってのみ経験と接する人工の構築物である」というクワインの全体論(ホーリズム)を紹介している。つまり、科学全体は、「境界条件が経験である力の場」のようなものであり、「周縁部での経験との衝突…

分析哲学と言語論的転回

青山(2012)は、分析哲学の独自性として、言語の働きの解明を通じてさまざまな問題に答えるものであるとする。ここでいう「言語」には、人間が思考するための論理も含まれている。そもそも私たちは、何を論じる際にも言語に依存している。何を観察する際にも…