2025-01-01から1年間の記事一覧

人間独自の思考スタイル「アブダクション」

今井(2025)は、人間は様々な限界を持つ生き物で、情報処理能力や記憶力にも限界があるため、そういった制約を乗り越えるために進化的に発達させた人間独自の思考スタイルが「アブダクション推論」であると論じる。今井のいうアブダクション推論とは、「正解…

アブダクション、演繹、帰納を使い分ける探究の論理学

米盛(2024)は、現代の論理学は演繹的推論に限定した論理の数学化によって大きな発展を遂げ、それは21世紀の知的革命の1つであったといえるが、もっぱら推論の形式的構造とその論証力に特化する論理学はますます現実の人間の思考の論理から離れてしまったと…

意識のハードプロブレム解決の糸口

シース(2024)は、複雑性の理論を用いて、宇宙全体のレベルから素粒子のレベルまでこの世界のあらゆるレベルにおける存在の本質は、関係性が織りなす自己組織性や創発のプロセスにあることを示唆している。例えば、あるレベルにおいて何らかのモノと思われる…

存在の本質を示す二重性あるいは相補性

東洋思想では、本質的に分けることができない全体(=宇宙もしくは世界)を、対立する2つの側面を用いて理解しようとする。その最も抽象度の高いレベルを陰と陽とするならば、それぞれについても対立する2つの側面で理解していくことで枝分かれ的に解像度…

社会をよくする投資とは何か

投資はお金を増やすことが目的だと考えているならば、社会をよくする投資と聞くと、きっと儲からないのだろうと思うかもしれない。しかし、鎌田(2024)は、社会をよくすることとお金を増やすことは両立すると主張する。会社の存在意義が社会をよくすることだ…