2011-06-01から1ヶ月間の記事一覧

言語学=物理学である。

酒井(2006)は、チョムスキーを「科学に最も大きな貢献をした言語学者の一人であり、現代の人間観を創造した」と紹介している。チョムスキーは、限られた言語の要素から無限に文を生み出す(生成する)ときの法則に着目する「生成文法」を提唱した。この革命…

哲学と宗教

現代は科学至上主義のような風潮があるが、人間にとって科学ではなくとも重要な思想が、哲学と宗教である。高校倫理の教科書(小寺[編]2011)では、「自分が今、ここに生きていることの驚きや不思議さ」から哲学することを勧め、以下のような説明を加えてい…

幾何学は「図」ではなく「論理」の学問である

リーバー(2011)は、現代数学のエッセンスをわかりやすく説明する中で、現代数学では幾何学も「図」ではなく「論理」の問題であることを示している。紀元前300年という昔にエウクレイデスによって整理されたユークリッド幾何学は、片手で数えられるほどの「自…

(もういちど)倫理を学ぶ

倫理学の専門家でない一般人が倫理を学ぼうと思ったら、高校の「倫理」の教科書が最適であろう。小寺(編)(2011)の「ふたたび倫理を学ぶみなさんへ」には以下のようなくだりがある。 「人間はいかに生きるべきか」「人生はいかにあるべきか」という問いは、…

学歴社会はなくならないが・・・

最近わが国においても、主要な大学で英語の授業のみで卒業できるプログラムを設置するところが増えている。これはどういうことかというと「優秀な日本人学生に入学してもらいたい」ではなく「優秀な学生が欲しい。優秀であれば国籍は問わない。日本語が話せ…

フーコーの眼差しで現代社会を見る

高校の倫理の教科書(小寺[編」2011)では、フーコーについて、以下のような簡潔な記述がある。 フーコーは近代社会の生み出した知性には、人間を支配する規律の権力が潜んでいると主張し、近代批判を行った。近代社会は学校・軍隊・工場・裁判所・監獄をつ…

日本語の文章力は外国語を学ぶようにして身につける

野内(2010)は、「実用文」としての文章の書き方を学ぶには、「外国語を初めて学んだときの姿勢で日本語を見直す」ことが大切だと説く。なぜなら、書き言葉は話し言葉とは大きく異なり、むしろ「外国語」に等しいからである。とりわけ、こちらが考えているこ…

有意義な人生を送るための「改訂版DEAL」

フェリス(2011)は、ニューリッチという概念を提唱し、DEALの法則を説いている。ここでは、これを咀嚼したうえで、よりよい人生を送るための改訂版DEALの法則を示してみよう。 人間なら誰しも、よい人生を送りたいと願っている。では、どうすれば実り…

組織行動論リサーチトピックス

ジョブ・クラフティング研究 どのような要因がジョブ・クラフティングを誘発するのか。ジョブ・クラフティングがもたらす帰結は何か。 職務特性および個人属性との関係、組織コミットメントとの関係 LMXとキャリア・デベロップメント LMX(上司と部下…