「死ぬ気で生きる」とは「生き切る」こと

早川(2013)は、死ぬ気で生きるとは、生き切ることだという。成り行きで働いている人は、生き切れていない人だから、本当に死ぬときに「後悔する人生」で終わってしまうというのである。死ぬ気で働けば、これまでにない「世界」が見えてくるし、死ぬ気で働いた後の世界には、あなたが心から望む成功が待っている、大切な人たちと「幸せ」を共に分かち合える最高のステージが待っているともいう。


そこで大切なのは、手に入れた成功を捨てることだと早川は説く。平凡な成功に勘違いして傲慢になってはならない。手に入れた成功を捨てれば捨てるほど、そのスペースにはもっと大きな成功が次から次へと入ってくる。「捨てる」は「変わる」ことと同じだというのである。そして、頑張るのではなく、結果を追求する。達成したいゴールのもう1つ先のゴールを超リアルに妄想することを早川は勧める。


早川によれば、日々、覚悟を持って決断しながら直進すればするほど、新しい道は開けてくる。つまり、リスクを取り、退路を断って決断する人は、後悔しない人生が送れるのだという。遠回りしてもいい。近道ばかりがよい人生とは限らない。ただし、事実の中にある「真実」を見るために、直観力も磨く必要がある。そのためには、普段から何事もとことん考えて、悩んで、体験することだという。


早川は「人生を浪費してはならない」と主張する。何を優先順位とするのかをはっきりさせて毎日を過ごす。それは、人生の目的を考えながら、その実現に向かって幸せに暮らすことだという。人生のタイムリミットを設定し、本当に自分がしたいこと、自分が目指すものなど「自分らしい生き方」を見いだす。そのうえで、今日という日を精一杯、悔いのないように生きることこそが私たちを幸せに導く生き方なのだという。


早川は、「成功者としての5つの条件プラス1」も紹介している。これは、以下のものである。

  1. 素直であること(肯定思考、明朗、楽天的)
  2. 気が強い(よい意味でわがまま、自己主張できる)
  3. 気が利く(愛あるホスピタリティの心、頭の回転)
  4. 欲深い(達成志向、粘り強さ)
  5. 働き者(仕事が好き、ストレス耐性)


そして、プラスワンは「運がいいかどうか」である。早川は以下のようにもいう。幸運を引き寄せるためには「感謝の心」を忘れてはならない。当たり前の今に感謝する。勇気が出ないといってはならない。勇気は、人のため、世の中のために使うものだから。ご縁の大切さを信じ、自分の人生で巡り合った人を大切にすること。