世界のトップエリートは「基本に徹する」

ゴールドマン・サックスマッキンゼー・アンド・カンパニー、ハーバード・ビジネススクールといえば、これらの企業や大学の出身者は「トップエリート」として世界の産業・金融・政治を動かす存在だと考えられている。戸塚(2013)は、これらのトップエリートが実践している共通点であり、かつちょっとしたコツと心がけで次第で真似できる秘訣のエッセンスを一言でいうと「基本に徹すること」だという。


戸塚によれば、その基本とは次の4つに集約できる。

  1. 人との「つながり」を大切にする
  2. 「自分磨き」を一生継続する
  3. 「日々の成果出し」に強くこだわる
  4. 「世界的な視野」を常に意識する


例えば、人との「つながり」を大切にするためには、直感や運命など利害関係を超えた何かのつながりを信じること、相手との距離を縮めるために、利害を超えて多くの時間を共有すること、どんなに多忙でも週一回仕事と関係ない人と会うなどのコツを戸塚は紹介する。「自分磨き」を継続するためには、正解のない問題を考えるクセをつける、無遅刻・無欠勤を続けられる健康管理をする、身体を動かすことで心にアンチエイジングを施す、読書、新聞、ペンと紙切れなどを活用して論理的思考力や思考の瞬発力をつける、服装では清潔感を大切にする、などを挙げている。


「日々の成果出し」にこだわるためには、時間に支配されずに働く、どんなに忙しくても時間を守る、ワークライフバランスを意識する、朝の高い集中力を大事にする、仕事が回らなくなったら優先度が高く時間のかかる案件から手当てする、常にメモをとる、新しい仕事はすぐ5分間とりかかり、計画を立て疑問点をつぶしておく、メールなどのレスポンズは素早く行う、などのコツを戸塚は紹介する。そして、「世界的な視野」を常に意識するためには、世界の舞台では「日本代表」であることを忘れない、実用英語は「ペラペラ」よりも論理性と堂々とした態度が大事、現在のポジションの1つ上を意識し、自分の届くぎりぎりのところまで背伸びする、などのコツを披露している。