アンプロダクティブタイム(=何もしない時間)はなぜ大切か

長倉(2020)は、アンプロダクティブタイム(=何もしない時間)をどれだけ持つかが人生にとって非常に大事なのだと主張する。長倉によれば、アンプロダクティブタイムをたくさん生み出すために、プロダクティブタイムの質を高め、全力で時短を進めるべきなのだといっても過言でない。では、なぜアンプロダクティブタイムが重要なのか。

 

まずいえることは、プロダクティブタイムを磨いて生産性を高めても、それで人生が変わることはないということだ。過去の延長線上の人生が加速するだけだからである。そして、アンプロダクティブタイムは一見すると無駄なことに見えるが、人生には無駄そうに見える経験が活きたりする。よって、以下の長倉の説明のとおり、アンプロダクティブタイムでの経験が実は人生を実り豊かにするといえるのである。

 

長倉が主張するアンプロダクティブタイムが重要な理由の1つ目は、何もしない(=休む)ことがメンタルに良いということである。2つ目は、アンプロダクティブタイムを持つことで、1つのことを長く続けることができ、続けることが成果につながるのだから、過度なプレッシャーをかけることなく成果が出せるということである。

 

3つ目は、生活の中に「空白」や「余白」持つことで、いろいろなものが入る余地が生まれる、すなわち視野が広がるということである。人生は偶然でできているので、「余白」は、人生を面白くする「偶然」をたくさんもたらしてくれるわけである。4つ目は、視野が広がり、あらゆる情報が入ってくる結果、クリエイティブになれるということである。

 

5つ目は、やりたいことが見つかるということである。視野が狭ければ「やりたいこと」に出会う可能性も低くなるが、視野が広がることで「何もやらなくてもいいのに、やりたくなるもの」が見つかるというわけである。そして6つ目が、視野が広がり、ユニークになれば、いろんな人から誘わえるようになるし、誘いを受ける時間的余裕もあるため、圧倒的に出会いが増えるということである。長倉は、「出会い」で人生が決まるという。

 

要するに、生産性にこだわるほど、人は疲弊し、どんどん視野が狭くなるのと反対に、アンプロダクティブタイムを増やすことで、人生が豊かになっていくと長倉はいうのである。

文献

長倉顕太 2020「「やりたいこと」が見つかる時間編集術 「4つの資産」と「2つの時間」を使って人生を変える」あさ出版

 

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