創造力を高める「思考の上下運動」

中尾(2009)は、いつものワンパターンな思考手順に従って、目的から手段を創出する方法を「思考演算」と読び、発明的問題解決理論「TRIZ(トゥリーズ)」にある「簡単な思考演算」を紹介している。中尾は、よく使われる思考演算子として、挿入付加、分割、変形、交換、流線、合体などを挙げている。


そして、思考演算子を用いるには、「思考の上下運動」が不可欠だと説く。これは、個人に特有な特殊問題を、何人にも共通な一般課題に昇華させ、一般的な解法を記したTRIZを使って上位の一般解を求めたら、それを下位の自分の特殊解に展開するという上下移動である。