ゼネラリスト

コンプライアンス室長の兼務を命ず」。昨年末、大手情報サービス会社に勤務するYさん(37)は、担当役員から辞令を渡され、「またか」といささかうんざりした。...Yさんは半年前に創刊したフリーペーパー事業の企画部長になったばかりだった。...異動歴はこの7年で15回に達する。しかも、不動産の関連会社役員やら健康管理センター長やら、部署も職種もバラバラだった。...多くの場合、他に適任者が見当たらないと、お鉢が回ってくるという。


今年になって、新たな人事評価制度が導入された時には、少々あわてた。専門性をベースにした年俸制で、保有するスペシャリティー項目をチェックするのだが、自分の専門が何か分からなかったのだ。...この制度では給与が下がりかねないと、人事担当役員に相談すると、「君はゼネラリストというスペシャリストだから」。わけのわからない説明で丸め込まれた。...

http://www.be.asahi.com/20050305/W14/0040.html

会社が従業員1人ひとりのキャリアを真剣に考慮しながら人事配置を進めているのかどうかへの疑問を呈する問題。そうでないとすれば、いくら昇進であったり重要なポジションへの異動命令だったとしても、ただただ従うだけが得策とはいえないだろう。

会社と働く個人とがWIN-WINの関係になるようにするには、工夫と努力とねばり強さが必要だろう。