2015-05-01から1ヶ月間の記事一覧

存在神秘を味わう

古東(2002)は、ハイデガーの著作を題材にしながら、「存在を味わう」ことの重要性を論じている。私たちはいま、こうして「生きて在る。」しかし、死ねば永遠の虚無。この世に二度と戻れない。この地球地上から消滅する。このように、いずれ消え去る私たちは…

「近代」と「現代」の関係性

見田(2006)は、「近代」と「現代」の関係性を次のように説明する。まず、「近代」とは、今から振りかえってみるならば、地球という有限な空間上での、人間というよく適合した動物種による「大爆発」の局面だったといえると指摘する。S字曲線とかロジスティ…

社会学とはどんな学問なのか

見田(2006)は、社会学を「関係としての人間の学」としている。「社会」というものの本体は「人間」であるが、例えば「愛」とか「闘争」は、人と人との間もしくは「関係」にある。もっと正確に言うと、人間そのものが「関係」なのだと見田は言うのである。何…

グローバル資本主義が生み出した「新帝国主義」

冷戦終結以降、新自由主義もしくは市場中心主義・自由競争主義が世界を席巻し、経済のグローバル化が進展した。長期雇用や年功賃金体系を生み出した日本的経営も批判の的となり、グローバルな価格競争によって、労働力も含めた生産要素も市場化した。その結…

人生を成功に導く「論理力」と「鋭い感性」を身に着ける

出口(2012)は、人生の鍵となるのは、「論理力」と「鋭い感性」であるという。論理力とは、物事の筋道を「理解し、説明する」力と言い換えることもできる。感性は、言葉の微妙・微細な使い方による、その人独自の表現である。出口によれば、論理力も感性も、…

就活の面接で勝つ方法

成毛(2012)は、近年の学生の就活について、学生は苦労しており、「卒論書くヒマないぞ」「就活期間長すぎ」「大学は就職予備校じゃない」といった学生の訴えはもっともだと同意し、就活対策を練るためのヒントを提示している。 まず、どのような会社を選ぶか…

資本主義の起源

佐伯(1993)は、「資本主義」を「人間の欲望のフロンティアを開拓し拡張する自己運動」だと捉える。つまり、資本主義は、人間が生存を維持するのに必要なもの以上のモノを生みだしてしまうという意味での「過剰」を、大規模な浪費(=消費社会)を作り出し、…

「向こう側」の哲学・哲学は論理的か

私たちの目の前に世界は、世界そのものではない。古田(2014)は、人間の心にとって自分の外にある物体は、視覚、聴覚、臭覚、味覚、触覚といった5つの感覚器によって切り取られたイメージの集合体だという、バークリの考え方を紹介している。異なる感覚器か…