グローバル人材になるためには

内永(2011)は、就職・転職マーケットにおいて日本人が外国人と席を取り合う時代がすでに到来しているという。グローバルな世界は、国籍、人種、性別、年齢の別なく、実に多様なバックグラウンドを持ったメンバーがプレーする場なので、そこではあらゆる差異が取り払われ「能力」と「結果」が唯一の判断基準、評価基準になると指摘する。その意味で私たちは今、きわめてフェアで面白い時代を生きているというのである。


優秀な人材はグローバルに配置する。その企業の国籍や市場がどこかを問わず、いい人材を成長市場に送り込む。これが世界のスタンダードなのだと内永はいう。


内永によれば、今、求められる人材が考えるうえではずせないポイントは「一緒に働くメンバーが日本人だけでなく、多種多様な人間」という点である。そして、世界と渡り合う人材になるための6つの条件を紹介する。1つ目は「論理力」である。2つ目は、あうんの呼吸は通用せず、言葉ですべてを表現するのが基本ルールであることを踏まえた「ゼロベース・コミュニケーション」である。3つ目は「違いを理解する力」である。4つ目は「そこそこの英語力」である。ノンネイティブがマジョリティーになる時代なので、ジャパニーズ・イングリッシュで自信を持って堂々と話せばよいという。5つ目は「自分を語る力」である。6つ目が「名刺なしでつきあえる人脈」である。