木山(2009)は、論理的思考力「筋道を立てて、矛盾なく考えることができる力」の土台となる視点として「二項対立」を挙げる。「AかBか」という二項対立の視点を持てば、あらゆることについて論理的に考えることができるようになると言う。二項対立の視点は単純(シンプル)にして応用範囲が広い(汎用)うえに、対称の全容が理解できるのである。ある概念を理解するためには、反対概念の理解が重要だからである。そして、以下のような15の具体的な二項対立を紹介している。
- 必要性と許容性
- 形式論と実質論
- 禁止レベルと許容レベル
- 必須と任意
- 効率と適正
- 理想論と現実論
- 事前と事後
- 主(メイン)と従(サブ)
- 並列関係と優劣関係
- 全体と部分
- 共通点と相違点
- 原則論と例外論
- 抽象論と具体論
- 絶対論と相対論
- 通説と有力説