樋口(2007)は、自らの経験を振り返り、優れたリーダーとは何かについて言及している。まず、リーダーの品格としては、以下の4つを挙げている。
- 公平公正
- 無私
- 使命感
- ロマン
平等に、わけへだてなく照らす太陽の目で人事にあたり、組織を運営する。企業として、嘘を言わず、ごまかしをしない。私利私欲に走らない。私腹を肥やさない。そして、みずからの事業で人々の暮らしを豊かにし、人類の未来をひらくといった、ロマンと使命感を持つことである。
そして、リーダーの4つの力として、以下のものを挙げている。
- 先見力
- 統率力
- 判断力
- 人間力
先見力、判断力は説明の必要はないくらいである。統率力を生み出す源は、率先垂範であり、究極のところ「背中」であると樋口は言う。人間力は言葉では表現しにくいが、人の風貌姿勢に表れているもので、いいがたい人間的魅力のことである。
また、樋口は、成功する人の十二か条として、以下のものを挙げている。
- 人間的成長を求め続ける
- 自信と誇りを持つ
- 常に明確な目標を指向
- 他人の幸福に役立ちたい
- 良い自己訓練を習慣化
- 失敗も成功につなげる
- 今ここに100パーセント全力投球
- 自己投資を続ける
- 何事も信じ行動する
- 時間を有効に活用
- できる方法を考える
- 可能性に挑戦しつづける
そして、人間力の向上のために「かきくけこ」の実践を提唱している。
か=感動。き=興味。く=工夫。け=健康管理。こ=恋