外資系トップの仕事力

外資系プロフェッショナルの転職特集 > 外資系トップインタビュー Vol.4
御立 尚資氏
http://nikkei.hi-ho.ne.jp/issc0801/p11_2.html

■事業会社の社員からコンサルタントへの転身。すぐに馴染めましたか?


・・・もうひとつ良かったのは、僕は残念ながらコンサルティングでは天才ではなかったことです。だからこそ知識や技術を身につけるためにすべての物事を言語化したんです。こういうときはこうする、こういうのがコツ、みたいに。言語化すると、次に同じことが起きたときにも使えるわけですね。しかも、後から気がついたんですが、人に教えるのがものすごくうまくなったんです。言語化できたら、教えられるんですよ。

■採用にも携わって来られましたが、どんな点をご覧になるんですか?


本質的には次の2つです。英語で言うと、ひとつは "Is he or she smart enough?"。この「enough」に含蓄がありましてね。コンサルタントですから、一定程度の知的能力は必要なんですが、ウルトラスマートである必要はないんです。だから、ミニマムは見るということ。それともうひとつが、"Are you willing to travel with him or her for two weeks?"。その彼、彼女と2週間一緒に出張をする気がするかどうか。これは「2週間」というのに含蓄があって、3日くらいだったら自分とそっくりのタイプが一番いいんです。でも、2週間となると飽きてしまう。そこで違う人、となるんですが、やっぱり相容れない人とは続かないんですよ。チームで働けない。だから、チームで働ける相手であり、かつまた自分と違うところがある人を、ということです。
 コンサルティング業界を目指してくださる方が幸いにも増えているんですが、インターネットで調べたりして、コンサルティング業界のインタビューのノウハウをやたらと積み上げてきた人は採用する気はないですね。また、自分の個性を隠して、どう会社に染まろうかと一生懸命探している人も違う。自分の個性というものを普通に天真爛漫に出して、一定程度の知的能力がある人が仲間になってくれれば、と思っているんです。強調しておきたいのは、何かの色に染める気はないということ。できるだけ、いろんな人間がいたほうがいい。小さくまとまって欲しくないんです。