堀(2011)は、社会人の研究で最も力を入れるべきは「創る練習」だという。例えば文章である。５行の文章でも起承転結があるが、もっと長い文章になってくると、ストーリー構成力が必要となる。構成力はビジネスではものすごく大きな力を発揮するという。
リーダーの重要な役割は、皆をやる気にさせ、勇気を与えるような「ストーリー」を描いて示すことだといえよう。小説家にせよ、経営戦略の策定にせよ、上手なストーリー構成を生み出すことができれば、成功につながる。
ストーリー構成力とは、実は総合力なのだと堀はいう。構想力をつけるには基礎教養が必要だし、問題意識もなくてはいけない。また、ストーリーを読んだり理解したりするのは他者だから、他者の気持ち、感じ方、考え方がわかる人間性のようなものが必要になる。構成力を身につけるには、書く訓練（創る練習）をするだけでなく、読書をはじめとする勉強が欠かせないし、人間性を磨いていかねばならないというのである。
