マネジャーのための非クリエイティブ仕事術

本田(2011)は、これからのマネジャーは、今までとは異なる価値観をもつ部下、日々進化していくITツールに対応しながら、クリエイティブな仕事をハンドリングする能力が必要となると説く。


とりわけ、プレイイングマネジャーに必須なスキルが、フレームワーク(仕組み)的な仕事のスキルだという。つまり、非クリエイティブな仕事(ルーチンワーク)に対しては時間を投資して、システム化、フレームワーク化し、クリエイティブな仕事(考える仕事)にもっと力を注げるようにしないといけないわけである。マネジャーの仕事全体に占める非クリエイティブな仕事(管理する仕事)は8割であるが、そこから得られる成果は、全体の1割にすぎない。よってこれらをシステム化、自動化(フレーム化)し、全体の1割くらいにできれば、同じ労力でも成果は倍くらいになるはずだという。


フレーム化の基礎となるマネジメントのポイントとしては、そもそもなぜこのような仕事をするのか(頼むのか)という仕事の目的や全体像を伝えること、やり方がわからなくてストップしてしまわないよう、しっかりと進捗管理をしてフォローすること、そして、やり方やフレームワークを明確にして、いつまでにどのような成果物が必要なのかを説明することである。「この仕事はこうすればよい」とわかるようにすることが重要であり、それを仕組化することである。


例えば、仕事で用いる手順や書類などを「パターン化」し「フォーマット化」し「チェックリスト化」する。仕事の全体像を俯瞰したうえで、メンバーがやるべきTo Doリストを作るというようなことである。