竹中式勉強術・キャリア術

竹中(2008)は「努力することが才能である」ということを主張する。最終的に人生勉強を極められるのは、不断の努力を続けた人であり、そういった地道な努力を裏支えするのは「自分はこうなりたいんだ」という「強い志」だという。それとともに大切なのが「自分は必ずできる」と信じ、諦めないことだという。頑張れ!は英語でYou can do it!という。私ならできる、はI can do it!そうやって思い込むパワーは、やる気を奮い立たせるものである。


竹中は、勉強が身になるときというのは、頭の中に点在する知識や情報が、線となって繋がり、その線と線が絡み合って網目となって、空間へと発展するイメージだという。点在する断片的な知識や情報を繋げるには、なんらかの刺激が必要である。その刺激とは、常日頃考えること、つまり「頭の体操」だと言う。


頭の体操を日頃していれば、点と点、線と線を結ぶ「考え癖」を身につけることである。そうすれば、どんなときにもズバリを言い当てることもできるし、咄嗟の切り返しができる。咄嗟の切り返しとは一瞬にして「頭の中に点在する知識や情報を繋ぎ合わせることであり、これは普段から「頭の体操」をしていない限り、数秒という短い時間でそのプロセスを進むことはできない。


また、竹中は、キャリアは、目先の損得勘定で選ばず、「今、何をすべきか」という観点で選ぶという。志をしっかりと持っていれば、いま何をすべきかということは、おのずと明確になってくるものと思われる。結果として、損得勘定に振り回されなかったからこそ、自分が心から働き甲斐があると思える仕事に恵まれてきたのだと言う。衣食住などにもこだわりを持つことも重要だという。こだわりを持つことは、自分にとってのアンカー(いかり)を持つことに他ならないからである。