年収1000万円の仕事術

一期一会のビジネス社会で、第一印象は大切だ。初対面で相手に自分をどれくらい理解してもらえるかが重要である。その有効な方法として、田中(2007)は、自分の経験を整理して、自分自身の物語にキャッチフレーズをつけて印象づける方法を提案している。つまり、短い言葉で自分自身をもっとも表現できるキャッチフレーズを持っておくとよい。


また田中は、「目標を掲げ、それに全力でぶつかることでしか、物事を成し遂げる可能性は生まれない」と言う。夢や目標とともに、納期を定めることが大切である。夢は、日常の連続の上に成立するものである。納期という時間を刻み、それに従って日常を行動することが夢の実現につながる。目標とその期限を公言することで、自分を追い込むのも手である。「自分はどうなりたいのか」を自問自答し、それに期限を定めよう。自分で考え、自分で描き、自分で決定してみるのだ。


さらに、成功するためには「熱」がないといけないと言う。自分が夢中になれる分野を見つけて、わき目も振らずに、そこに自分のすべてを集中できる人が持っているのは、熱狂であり、情熱であり、エネルギーである。人の心を動かし、世界を動かすのは「情熱」なのである。


キャリア設計においては、「安定は不安定。不安定こそ安定」というのを知っておくのも大切である。安定であることは、何かアクシデントが起こったときに困難に陥ってしまうように、不安定性を生みやすい。一方、不安定な状態に身を置いているときは、環境変化にも柔軟に対応できたりと、最大の安定性を生んでいるともいえる。変化に柔軟に対応し、変化を自分の味方にできるか。一見不安定にみえても、変化を恐れず、変化に挑戦し、変化をキャッチする。そして自分自身が変わり、環境を変えられる人は、自分のキャリアを切り開いていけるのだろう。