仕事で「自由」を得る

岡島(2008)は、抜擢される人脈力をつけて活躍すれば、行き着く先には「自由」があると説く。ここでいう自由とは決して自由気ままとか身勝手な働き方というわけではなく、「やりたい仕事を選べる自由(働き方の自由)」と「自分の信念・使命感を大事にする仕事を選べる自由」である。

働き方の自由

組織のしがらみや細かなルールなどの呪縛にとらわれることなく自由な働き方をするのが許されるのは、申し分のない実力と社内外に良質な人脈を持っているからである。だからこそ、自分らしい働き方をしながら、大きな成果をあげることができるのである。自由があるからこそ「自分というリソース(資源)を自らの意思で、自由に使いこなすことによって最大限の成果をあげられる」のであり「自分らしい働き方・生き方」を見つけることができる。自由とは、自己責任において自分がなすべき貢献とは何かを考え、制約条件を取捨選択し、自分で優先順位を意思決定できる状態であり、それによってさまざまな呪縛から解放される。

仕事を選べる自由

自由があれば、自分は何のために存在しているのかとう問いから導かれる「自分の使命感」に沿っているかどうか、すなわち「自分の使命達成に貢献する仕事かどうか」という判断基準で仕事を選ぶことができる。それによって、やらされ感でやる仕事から解放され、雑念が消えて自分が努力すべき対象がクリアになることによって、心がとても自由に感じるようになる。


タイムマネジメントの観点からしても、いかにしてこのような仕事の仕方ができるかどうか、すなわち、このような仕事の仕方ができる自由(自分の人生にとって大切な活動に使う時間)をどうやって獲得するかが重要になる。自由な働き方を実現するには、実力と人脈の2つを持った代替不可能な「オンリーワン人材」になることである。個人名が所属組織に先立ち、固有名詞で覚えてもらい、個人の名前で勝負できるようになることである。