すぐれたアイデアを出すコツ

逢沢(2007)は、図式化を活用することによって優れたアイデアを出すコツを論じ、「アイデアは図式化すべし」と説いている。優れたアイデアを出すにはまず情報収集をすることになるが、収集した情報を、分類・整理するのが新しいアイデアを出す上で非常に重要であり、図式化すればよりそれが効果的にできるわけである。


収集した情報やアイデアを分類・整理するのがなぜ重要か。まず、分類してみることによって、新しい分野を発見することにつながるからである。分類してみると、アイデアの種類が多い分野がある一方で、手薄になっていたり抜け落ちているところがあることに気づくとか、2×2のかたちで分類すると手がつけられていない分野が存在することに気づくとかである。


さらに、たくさんのアイデアを出して整理することによって、それらの「高次概念」にいたるということにもつながる。一見異なる種類にみえるさまざまな要素を包含して説明できる概念が見つかるという具合である。つまり、図式化は概念抽出プロセスを助けるという側面を持つ。