ひらめきの法則

ひらめくとは

創造や発見やひらめきは、無から何かが生じるわけではない。基本的には、いろいろな情報が組み合わさって新しいものが生じるようなものである。化学結合の結果、新しい性質のものができるということである。よって、ひらめくためには、ひらめくもととなる情報が頭になければならない。

まずは考え抜く

したがって、ひらめくためには、まずはとことん考え抜くことである。あれやこれや考える過程で、いろんなことを調べたり、人と話したり聞いたりする。考え抜くことによって頭の中はそのことでいっぱいになり、日常で見たり聞いたりすることも、それと絡ませて理解しようとする。よって、トピックに関連する情報が自然と集まり、頭の中で蓄積されてくるわけである。常に考え、考え抜くという思考モードに入るためには少し時間がかかるかもしれない。なんらかの儀式をしたりウォームアップをしながら、考え抜くモードに入る。

周辺領域も含めた情報収集

考え抜くにあたって、そのテーマのみならず、その周辺領域まで幅を広げながら考えたり情報を集めたりする。おのずと、頭の中はごちゃごちゃし、雑多な情報でいっぱいになるかもしれないが、気にせず、どんどんとそのプロセスを繰り返す。

ひらめきスペースに身を置く

人によって違うかもしれないが、よくひらめくスペースを予め見つけておき、意図的にそこに行く。リラックスしながら物思いにふけったりできる場がよい。例えば、お風呂に入っているとき、お気に入りの喫茶店、散歩など。リラックスしていくなかで、雑多な情報がだんだん整理され、新しいアイデアが生まれるきっかけになる。ひらめきまであと一息である。

気分転換も重要

考え抜くことは大切だが、あまりにも長時間それに没頭すると、行き詰ったり、疲れてしまったりする。行き詰まるということは、同じ道をぐるぐる回っているだけになっている状態であり、新しい情報のインプットが必要な創造やひらめきから遠ざかってしまう。集中力には限界があるので、集中力がとぎれそうなときは思い切って全然ほかのことをやったり、一瞬、テーマを忘れてみる。他のことをしてそのテーマを忘れていても、脳の中では着実に蓄積された情報を整理したりいろんな知的活動が行なわれているはずなので心配ない。これは眠っているときも同じ。眠っているときに脳で勝手に情報を整理してくれていたりする。つまり、脳のなかで情報同士が有機的に結合してくる可能性が高まる。

予期せぬ出来事の援用

偶然目にしたものとか、たまたま話題になったこと、読んだ本など、偶然入っている情報が、一見するとテーマとかけはなれている場合であっても、むしろそれが、ひらめきの引き金になることが多い。一見異なるものでも、本質的に共通する部分があったりするものである。普段はそれに気づかないが、とことん考えているおかげで、そういった本質や共通性に敏感になれる。また、テーマについて取り組んでいるときに、予想とはことなる結果がでたときなどはチャンスである。そこから、なにか重要な発見が得られる可能性がある。

本当にひらめくのか、いつひらめくのはわからない

ひらめきの法則を熟知し、実践するならば、本当にひらめくのか、いつひらめくのかはわからない。しかし確率論的にいうとひらめく確率は高まるだろう。よって、ひらめいたときにそれを確実に成果に結びつけられるような準備が常に必要である。あとはひらめくのを待つ。