非線形思考法

拡散的思考と収束的思考

拡散的思考は、神秘的ですらあり、計画的に行うこともできない。できるだけ多くのアイデアを発想する思考である。収束的思考は、アイデアを取り入れて実行に移すという変化のプロセスの1部であり、優れたアイデアをかたちづくる論理的な思考である。変化を生み出すには、この2つのサイクルが交互に休みなく働く必要がある。発明と批判という別々の思考サイクルがあってはじめて新しいアイデアが生み出される。


この2つの役割を一人で担うのは難しい。ビジネス界で2人がパートナーとして働いている事例が多いのもうなずける。収束と拡散の両方の思考サイクルが働いてはじめて成功するのだろう。

創造的な思想家とは

ショーペンハウワーはこう語っている。「思想家とは、日々繰り返されること、日常のささいな出来事に新たな意味を見出し、ごく当たり前の平凡な事実からあらゆることを学ぼうとする人のことだ。」ものを考えるためには、思い込みを捨てて、いつも自然に疑問を抱き、静かに懸念を抱くようにする。心の平静を保つことよりも、悩むことの意味を信じ、考えることを楽しみ、注意深く日々を過ごそう。


驚きという土壌に好奇心という肥料が加わって初めてアイデアが育つ。しかし土にもいろいろな種類があるので、創造的であろうとする人々は常に変化に注意深く気を配り、何の変化も生じなければ、そのこと自体を意外に感じなければならない。