「本気」のモチベーション論


モチベーション理論の理屈ばかりを覚えてしまうと、「こうすれば人々は動いてくれるのではないだろうか」などと計算しながら行動してしまうようになってしまうかもしれない。


人々をやる気にさせるために本当に大切なのは、やはり、陳腐な言い方ではあるが「本気度」であろう。本気になってその人に向き合う、本気になってある目標を実現しようとする。その本気度を本人が発しているか。本人からその熱いエネルギーが湧き出ているか。絶対に実現させようとする夢を語るその目が燃えたぎっているか。本人の言動にものすごい迫力が感じられるか。それが人々を動かす(感動させる)のである。


もちろん「何そんなに熱くなってるの?」と冷ややかな視線を投げかけられるかもしれない。しかし、そういう人々でさえ、最後には、リーダーの情熱に負けるのであろう。勝たねばならないわけである。思いを実現しようとする情熱だけは、どのメンバーにも負けてはならない。だからこそ、人々がついてくる。能力や技術では負けてもいい、むしろ、自分より能力の高い人が周りにいたほうがいい。けれども、精神力だけは誰にも負けてはいけないのである。


一目あっただけで、ものすごい迫力を感じる人。圧倒される人。ある人はそれを「オーラ」というかもしれない。リーダーとして人々を感動させ、やる気を出させ、ぐいぐいと牽引するための「ものすごい迫力」を出すためには、小賢しいモチベーション理論などではなく、「本気」が重要だと論じた。同じような意味合いのものや、似たような要素として、以下のものが挙げられよう。


「真剣」「情熱」「闘争心」「迫力」「目チカラ」「執着」「魂」・・・