リーダーシップとは「つなげる力」

藤原(2010)は、リーダーシップを「人を動かす力」であるとし、人生のあらゆる局面で味方が多い人に共通の特性であるという。どんな小さなことであっても、他人がどうしたら「自分がイメージするように動いてくれるのか」を学ぶことは、人生に必須であると主張する。


このようなリーダーシップの核心は「人はなぜ動くのか」を理解することにあると藤原は指摘する。その答えは、人々はみな「つながりたい」という強い願望を抱えて生きているからだという。「人は、あなたとつながりたいと思うときに動き、そう思わないときには本気で動かない」と指摘するのである。権力関係や支配関係に頼らず、本人の動機で動いてもらうためには、つながりに対する納得感が必要なのである。


人々はつながりを求めており、つながることができる場に集まってくる。よって、優れたリーダーは、そういったつながりを作り出すことができる力、つまり「つなげる力」を持っている。いかに、人と人とをつなげるか、自分の目の前の相手が何につながりたいか、即座にイメージできるかどうか。どこで、いかに、何と何をつなげるか。それがわかったときに、人は動くのだと藤原はいう。