相手を自分の側に引き込む話し方


「私が間違っていたら教えてください」

客観的事実と原則による説得をいつでも受け入れる準備があることを表明する。事実が正しいか間違っているかを判断させることによって客観的な基準による話し合いに参加させる。

「あなたがしてくださったことには感謝しております」

交渉相手を個人的に支持することにより、人と問題を切り離し、個人攻撃をしているわけでないことを認識させる。しかし、交渉そのものについては決して妥協せず、あくまでベストの策を粘り強く追求する。

「われわれの関心は公平さにあるのです」

原則に立脚した基本的姿勢をあくまで守ることを宣言する。自分の利益のみを追求しているわけではないことを相手にわからせる。

「欲求ずくや力ずくではなく、原則に従って解決したいのです」

自分の本当の関心は原則にあることをわからせる

「信用するか否かは別問題です」

相手を信用していないから交渉しようとしているのではない。信用するか否かの二者択一ではなく、原則に則って公平に扱われているかどうかが自分にとって(相手にとっても)一番重要であるということを主張する。

「私の事実認識が正しいかどうか、2、3質問してもいいですか」

相手の間違いを指摘したいとき、交渉が公平でないことを指摘したいときは、事実を言い渡すと、相手に脅威感を与えることがあるので、質問形式で事実を確認するのがいい。

「あなたの行動の背後にある原則は何ですか」

問題の本質に会話の焦点をおくため、相手がそのような立場をとる理由について質問をする。

「あなたがおっしゃることを私が十分理解しているかどうか確認させてください」

原則立脚型交渉は、十分な意思疎通を必要とするので、相手の言い分を自分が本当に理解しているかどうか確認する。

「もう一度伺わせてください」

交渉のテーブルに長くいすぎると、原則立脚型の交渉姿勢が弱まってしまう場合がある。いちど時間を置くことは、人と問題を切り離して、問題を冷静に再検討するのに役立つ。

「納得のいかないところがいくつかありますので、それを確認させてください」

相手の提案に対して、こちらから逆提案を出す前に、理由をさきに伝える。

「こんな公平な解決策も考えられませんか」

1つの立場に自分をはめこむことをせず、あくまで選択肢の1つであるとして提案する

「同意できたらこうしましょう。同意できなかったらこうなるでしょう」

合意が成立しなかったときの代替案を示し、問題解決が相手の合意にかかっていることを示す。

「おかげさまで話がうまくいきました」

交渉は相手との協同作業で両者が満足する解決策を見つけ出すことであることを示している。その感謝の意をのべる。