中島流・頭のいい仕事術

中島(2002)は「仕事ができる人」が持っている頭の良さというのは、試験で高得点を取るだけの「偏差値のお化け」を意味しているのではないとする。ビジネスの現場では、正解のある試験問題のような場面はほとんどない。変化球と応用問題ばかりが次々と出題されるビジネス現場で、実際に即反応ができる「使える頭のよさ」が重要なのである。具体的には、以下の3つの要素が「頭のよさ」を決めるとしている。


まず1つ目は「知識」「情報」をつける力である。知識はパワーであり、すべての成功の源泉であるからである。情報収集力とも関連がある。2つ目の要素は「考える力」である。知識は、変幻自在に付加価値として変換されないかぎり価値を生み出さない。視野の拡大、逆さ思考、発見力、疑問力など、物事の本質を見抜き、クリエイティビティあふれる発想・思考・問題解決ができるかどうかである。3つ目は、「表現する力」である。それは、提案力であり、企画力であり、説明力であり、周囲を巻き込んで大きなビジネスに育てていく力である。