魅力的な自伝を書いてしまおう


キャリアとは、自分が主人公のドラマを展開していくことであると述べた。
http://d.hatena.ne.jp/sekiguchizemi/20070407

成功した人の多くについては、自叙伝が出たり、誰かが伝記を書いたりしてみんなに読まれる。ならば、逆に、成功したときにみんなに読んでもらう自伝をいまから書いてしまえばよいのだ。


論理的には正しくないかもしれないが、成功した人の自伝が人々に読まれるわけだから、人々に読まれるような自伝をあらかじめ書くことができ、そのとおりに生きられたなら、成功した人生を送れるというものだ。


ただし、重要なので繰り返していっているかもしれないが、何事もシナリオどおりに進むとは限らない。だからこそ、キャリアデザインの考え方がある。つまり、一度シナリオを書いてしまって、その通りに生きようと、ずっとそれに固執するのではなく、毎日毎日、あるいは一定の期間ごとにシナリオを改訂しつづける。以前のシナリオではこう書いてあったが、予期せざる出来事によってこうなったから、今後はこのようにシナリオが修正される、とか、以前書いたシナリオよりももっと面白い、または魅力的なシナリオを思いついたから、それに塗り替える、といった作業である。これこそ、キャリアデザインであり、キャリアプランである。キャリアデザインは、ある一点で計画して、それを実行することではなく、常に塗り替えながら、現実の自分のキャリアと同時進行していくドラマの筋書き作りなのである。


キャリアデザインとしてのドラマの筋書きはあくまで暫定版。いや、死ぬまで永遠に暫定版であり続ける。毎日検討しなおし、塗り替えていくことによって、常に面白いドラマに進化していく余地を残しておくわけだ。そして大事なのが、予期せざる出来事を恐がらずに愉しむこと。予定通り行かないことを恐がる必要など何もなく、計画段階ではわからないような素晴らしいチャンスにめぐり合えるかもしれないという希望を抱きながら日々すごしていくことのほうが実りあるキャリアを実現できるだろう。