仕事のできる人、できない人

デキル人、デキナイ人を分ける1つの要素は、「先回りして待ち受ける」ことができるかどうかである。


どんな仕事をするにしても、常に、一歩先を見ている。この先、どのような事態が待ち受けているかを予想し、起こりうる問題ややらねばならないことを事前に把握し、先回りしてそれに準備しておくという行動である。つねに他の人よりも前へ前へ進み、前の状態を確かめ(下見をして)それで万全を期して他の人をガイドするのである。


これは、リーダーに限った話ではない。むしろ、リーダーに引っ張られるフォロワー(部下)に求められる能力であるといえる。こういう部下をもったら、リーダーはとても安心して仕事ができる。不測の事態が起こりそうなときには必ず部下がそれを先に察知してなんらかの対策を練ってくれているからだ。安心してもっとリーダーらしい仕事(大きな構想を描くような仕事)ができるのである。


これと全く逆のデキナイ人のパターンが、つねに「後手後手に回る」行動である。何をするにしても、一歩遅れ、事態が深刻になってから慌てふためく人である。自分が一歩先をいくのではなくて、すべてのものに引っ張られて進んでいる。だから目の前に望ましくないことがあっても、それに引きづられるだけでどうしようもない。何事も起こってしまってから対応しているからだ。


このような部下を持つと、不安でしょうがない。安心してリーダーの仕事ができないから、逆に足手まといにさえなってしまう可能性がある。問題が起こってしまったら責任を取るのは自分なのに、部下に安心して仕事を任せられないからである。しょうがないから、自分がしっかりとレールを引いて、そのレールを間違えないように走らせるように骨を折らねばならないのである。


リーダーに必要なことのひとつは、上記のような先回りできる人を見つけ、強力なアシスタントとして自分の傍にいてもらうことである。