ブリッジマンの技術

鎌田(2008)によると、ブリッジマンとは、良好なコミュニケーションを実現するために「フレームワーク(思考枠組)」の橋渡しをする人のことである。


鎌田は、フレームワークのさまざまな技術を紹介している。例えば「相手に合わせて自分を一時的に変える」。相手の性格や好みにすべて合わせるという意味ではなく、相手をよく観察した上で、橋渡しをするのに必要な部分だけでいい。こちらがひとつだけ先に譲歩する「一点だけ譲歩法」がそれである。「一時的優越感からの脱却」は、あえて相手に「負けカード」を出すことで相手に優越感を与え、その後のコミュニケーションを円滑にするテクニックである。いわば「名を捨てて実を取る」やり方である。


その他「数多くの代替案を用意する(相手に合わせるため)」「たとえ話とエピソードの活用」「ビジュアルで視覚に訴える」「伝えたいことがらを強調する」「丁寧な口調で指示する」「否定するときは『のし言葉』」「呼び水法(アイスブレークなど)」「スローボール法」「虎の威を借る法」「先手必勝法」「天の邪鬼法」などのテクニックを紹介している。