夢をかなえるトレーニング

佐藤(2006)は「人は考え方を変えることによって人生を変えられる」「人生は自己像(セルフイメージ)によって支配されている」という考え方から、夢をかなえるために以下のようなヒントを提供している。自己像は、最初は「思い込み」にすぎなくても、それが強力な力をもって人生を左右するのである。


想像体験の活用

1日15分程度でも想像体験を続けてみる。例えば就寝するさいに、自分が成功した「幸福シーン」を思い描いてみるのである。まるで映画の一場面のように、リアルに視覚化して思い描く。リアルにすることで、想像イメージに実感が加わる。こうした想像の力によって生み出された「確信」を武器にするのである。

大風呂敷を広げる

途方もなく大きな夢を持ち、決してあきらめない。それが実現すると信じる。それが実現した場合の、輝かしい未来を想像し続けるのである。夢を大きく育むことによって、成長のための脱皮を促すのである。「必ず上手く行く」と信じることにより、失敗しても挑戦し続ける力が備わる。

強烈な願望を植えつけ、オートパイロットをオンにする

想像体験によって強烈な願望を自分に植え付ける。そして、無条件でそこに近づきつつあると暗示することによって、オートパイロット(自動操縦装置)をオンにする。強烈な願望とそこに到達するまでの道のりが、潜在意識に沈殿して、夢に到達するための思考や行動のプログラム(習慣)が確立する。

ときめきや感動の活用

ときめきや感動は、心に潤いを与える。よって、ときめきや感動、楽しみや快の希求を、生活習慣の一部にする。例えば、お気に入りのものに囲まれて暮らす贅沢を味わってみる。

楽天思考

楽天思考は、自分自身を動機付け、挫折してもしぶとくがんばることができる能力である。楽天思考の持ち主は、気持ちをうまく整え、感情の乱れに思考力を阻害させない。

起こったことはすべて「これでいい」と受け入れる

「これでいい」という言葉は、快の信号を脳に与えることになる。それによって、窮地にあったとしても、困難が山積していても、できるためのデータを探し、なんとか良い結果を生み出そうとする方向に動いていくことを可能にする。

リラックスして心を「快」の状態にする

リラックスすることによって、夢をかなえる環境が整う。運動などで心を「快」の状態にするのもよい。肉体と精神の両方を快の状態にすることで、人生の浮き沈みにうまく対応できるようになる。心と体が喜ぶ「小さな贅沢」に喜んでお金を使う。