「1R2E3S」の仕事術

飯塚(2008)によって紹介されている「1R2E3S」の仕事術とは、「1人(1 Resource)が2つの仕事を同時に実行しながら(2 Executions)、次の仕事のテーマを3つ考える(3 Studies)」ということを意味する。


ある仕事や作業を別の仕事や作業への「てこ」として活用しながら、同時進行をさせることによってタイムマネジメントと生産性のアップを図ることが可能となる。仕事の忙しさには波があるので、異なる仕事の波をうまく相殺させれば、1つの仕事の空き時間をうまく活用しながら密度の高い仕事時間を過ごすことができるし、無駄な時間が減る。また「人脈」や「チーム」を活用すれば、「時間のてこ」として使える道具が増えていく。


イデアを生み出すためのタイムマネジメントとしては、飯塚(2008)は、時間的に追い詰めることの効用を紹介している。

イデアを生み出す時間というのは、苦悩に満ちている。しかし、極限まで追い詰められた人間が発する狂気のようなものが、新しい発想をひねり出す原動力になるという面は間違いなくあるだろう。
異常なほど集中した精神状態で1つのことを考えに考え抜き、何かの拍子に突如としてひらめきを得る。それがアイデアというものだ(飯塚2008:78-79)。