ワークライフバランス

吉越(2007)によれば、仕事の対極にあるのは、「休み」ではなくて「遊び」だ。遊びの時間を持てるよう、効率よく働いてしっかりと休む。ワークライフバランスのライフとは「私生活」である。ワークは定年やリタイアがあるが、ライフは死ぬまで続く。どちらを優先させるべきか。吉越(2007)にとっては、私生活を充実するのが大切で、仕事はそのための手段だと割り切ってきたため、ワークに使う時間は少なければ少ないほどよいとする。いかに少ない時間で多くのお金を稼ぐかという「ゲーム」のようなものであり、効率を追求して十分なお金と十分な私生活の時間を得られれば、ライフや人生の充実にその時間を使えばよい。


ライフを充実させるためには、給与天引きが一番貯金が溜まるのと同じで、ライフの時間を定めることによってワークの時間をあらかじめ制限し、仕事にきっちりと締切をもうけ、そして目先の仕事に全力投球する。仕事の成果は運に左右されることもあるが、運に左右される部分があるからこそ、自分達の力でやれる8割から9割の部分については、100パーセントやりきっておくことが大切だ。「ライフ」を遊びに使えるようにし、ライフを充実させることが大切だ。


仕事ができる人間になれば「いい人」を演じる必要がない。仕事ができる人間になれば、「時間泥棒」に対して毅然と立ち向かい、時間泥棒を退治することもできる。