ゲスト講演より

人事異動の因果

現在の仕事を一生懸命やる。それによって活躍する。そうなれば組織の中でも少しずつ目立ってくるしどこかで話題になる。それが、マネージャーや人事部など、人事異動を考える側からみてヒントになる。その結果、いろんなところから声がかかったり、引っ張られることにつながる(たまたま空席ができたなどの環境要因も絡んでいる)。そして自分に白羽の矢が立つことになる。

人を使うこと

人を使うことは実に難しい。本当のことを言えば、自分で何もかもやるほうが楽なのである。だから、一人でなんでもかんでもやれる人がすごいとは思わないのである。人を使って仕事をするということのほうがずっと難しいのだから。けれども、マネージャーや経営者になっていくにつれて、そういった仕事をしていかねば回らないのである。

キャリアの上昇気流に乗る

常に中長期的な視点から目標をしっかりともって、自分でキャリアを切り開いていくということはとても重要である。それには緊張状態が伴うだろう。しかし、弓をぐっと引いた緊張状態をずっと続けているわけではなくて、実際には緩めたり、引っ張ったりしている。緊張状態というのは、キャリアを積極的にデザインしていこうと頑張っているとき。緩めている状態というのは、流れにある程度身を任せて、いろんな人に助けてもらっているような状態。


チャンスであると認識したときに一生懸命取り組んでいると、ぱっと自分にスポットライトが当たるようなときがくる。チャンスはけっこう転がっているのでそれを逃さずつかまえることが重要である。その一方で、企業でのキャリアは、妥協、挫折、あきらめ感の連続でもある。ストレスに強くなり、ちょっとやそっとではへこたれない根性をもち、目標をあきらめないことが大切。


自分にとっていい集団にめぐり合えたとき、よい上司、仲間と一緒に仕事ができるときには、流れに身を任せていたと思う。