仕事が速い人の法則

中島(2005)は、仕事を速くこなすさまざまなコツを紹介している。中でも重要なのが「閃き(ひらめき)」であるという。ここでいう「閃き」とは「ゴールまでの道筋が、ぱっと読みきれる」ということである。ゴールまでのダントリといってもいい。


仕事で言えば、締切りと期待されるアウトプットまでどうやって到達するのか、全体を俯瞰して、筋(プロセス)を読む。段取りのコツは、ゴールを所与として、お尻から逆算することである。仕事は「ダンドリ八分で決まる」のである。ダンドリを決め、高速に仕事をこなせば、勢いが出る。勢いが出ると運勢も良くなる。ダンドリよくさっさとやれば、運勢も良くなるというわけだ。


全体を俯瞰し把握することができれば「筋=プロセス」を読みきれる。そうならば、次の仕事を先取りして、先回りして動くこともできるので、動きに無駄がない。周囲の状況がどうなっているかにも目を配りながら、次に何が起こるのかを常に予測しつつ「筋を読んで」動くのである。


また、ビジネスにおける文章の書き方のヒントも中島は紹介している。それは、1)結論は1行、2)理由の説明は3行、3)必要であれば資料をそろえる、というものである。忙しい人に報告するさいには効果的なコツである。