人生に「課題」を設定する

茂木ほか(2010)は、複数の著者が、強く賢く生きるヒントを提供する本である。その中で、丹羽宇一郎氏は、人生に「課題」を持つことの重要性を説いている。人間は課題を持たないと生きていけないと丹羽は言う。課題がまったくない人というのは、生きていく目標がない人だからである。


つまり「人生に目標を持て」というのは当たり前に思うが、言われてみると難しかったりする。これに対して、「人生に課題を持て」というのは、言っていることは本質的に同じだが、考えやすい。人は、課題があれば、それを解決しようと動機付けられるものである。そして課題が困難であると、なおさら燃えて闘志がわくこともあるのである。ちょっとやそっとでは超えられないようなハードルを設定し、それをなんとか超えてやろうと苦闘する。それにより、人間は成長し、大きく、強くなれるということであろう。


また、藤巻幸夫氏は、自分ブランドをつくるポイントの1つとして、自分の「武器」を自覚し、それを磨き続けていくことだという。武器がなければ闘えない。それも、強い武器がないと、自分の課題をやっつけ、目標に到達できない。この考え方も、自分の闘志を奮い立たせ、大きく成長していくための糧となるであろう。