億万長者になる奥義

岡崎(2008)は、億万長者の定義として、「(10年あれば)何度でも1億円をつくりだす能力を持っている人」をあげる。成功に偶然はなく「能力」として、それだけのお金をつくりあげる力を持っているから、必然的にお金が集まってくるということである。お金のつくりかた、増やし方、そして億万長者のルールを知っている人ということである。


そのような億万長者は「何がなんでもやらなければならない理由(ビッグ・ホワイ)」を持っているという。「1億円をつくりだす理由」「やらなければならない強い使命」があるからこそ、億万長者になるのであり、億万長者になること自体は単なる通過点にすぎないという。


つまり「なぜ1億円が必要なのか、それを使って何をしたいのか」についての強烈な理由があるからこそ、自分の中にある無限の可能性を発現させることができるのである。結局、億万長者は、そのような強烈な理由や使命、夢や情熱のもとで、多くの人々を応援した結果として、その夢や情熱が感染していき、逆に多くの人々から応援されるようになった人だといえる。


このように、自分にふさわしい使命、夢や情熱を見つけ、それを失わないで持ち続けることが大切である。自分の夢や情熱が他人を幸せにし、他人が幸せになることによって自分が幸せになる。このためにはなによりも「感情」をコントロールすることが圧倒的に大切だと岡崎はいう。論理だけでなく、感情こそが人々の行動の駆動力となる。


具体的には、逆境に燃え、それをバネに成長しようとすることである。挑戦、痛み、危険、孤独、重圧といった試練こそが、自分を奮い立たせるチャンスである。「逆境」を乗り越える過程でほんとうの力や優しさが身につくのである。できないと思うことこそ、やらねばならない。自分の可能性を試さなければならない。怖いことは勇気を出してやってみる。断れればますます燃える。誰もやらないことこそ、私がやる。失敗してもすぐに立ち直る。・・・など、困難に立ち向かうために自分を奮い立たせることができる能力こそが大切なのである。