仕事ができる人の法則

夏川(2007)によれば、仕事ができる人は、時間を常に「自分のもの」とわきまえている。「自分のもの」でありかつ過ぎてしまえば二度と戻ってこない「時間」をいかに効果的に使うかに集中しているのである。仕事ができる人がよく仕事の枠組みから外れ、寄り道をするのも、寄り道の方向にワクワクし、そのワクワク感が自分にとって大事であり、面白くもあるのでそうするのである。そして、結果的に「これは面白そう」と脱線したことが、後々、自分の仕事に役立ってくる。それはそもそも、できる人は、仕事を「自分のもの」と思っており、「会社のもの」とは思っていない。だから、会社に拘束されている、会社の仕事をやらされているという感覚はない。自分のものと思っている仕事をいかに面白くするか、より良い成果を出すかに集中する。そのためには投資を惜しまないのである。それによって自分の仕事の成果があがり、会社の利益が高まればお互いにとってハッピーなのである。


それだけ、自分自身を大切にするからこそ、自分が大切だと思うこと、自分がやりたいと思うことを自分の仕事にする。たった一度の人生だからこそ「自分がやりたいこと」にこだわり続けるのである。そして自分の仕事を大切にするからこそ、やるべきことに優先順位をつけ、優先順位の低い、無駄な仕事、自分のポリシーに反する仕事などについては、聞き流したり、断る。自分の仕事に誇りをもって精力を尽くし、結果を出し続けていれば、つまらない仕事や優先順位の低い仕事を断っても「仕方ないな」といって許してもらえる。できる人にとって、時間はもっとも大切で、浪費することはできないのである。そして、自分自身の仕事であるからこそ、自分にとって大切な人、お客様であったり友人であったり家族であったり仕事仲間を大事にする。大切な人を助け、喜ばせ、役に立とうとする。つまり、相手に対して、自分がやるべき最高の対処をするのである。


そして、仕事ができる人は、自分自身を向上させることに常に貪欲である。「こうなりたい」と、なりたい自分を具体的にイメージできたならば、貪欲にそれを求める。なりよりも「気合い」が大切であると夏川は言う。その気合いはエネルギーとなって目標実現への原動力となる。そして、結果を出しつつ、自分はうまくやっていると実感するのが大切である。成功とは、結果ではなく、前進し続ける「プロセス」なのである。