「ほったらかし」の効用

松宮(2008)は、著書の中で、豊かな発想に結びつくいくつかの法則を紹介している。そして、それらは仕事を「ほったらかす」ことの効用につながっている。

締切り効果

締切りギリギリまでほったらかしにして、直前もしくは当日に一挙に手を動かすほうがうまく行くことが多い。ただし条件として、「ほったらかし」というのはサボることとは違って、常に考え続けていることが必要である。つまり、無意識のうちも含めて、締切り直前まで頭は動き続けており、それがある期間続いた後に熟してくるわけである。

カラーバス効果

途中で行き詰ったときには、休んだり別の日にやる。そうすることによって潜在意識を活用する。人間の脳は、何か問いを投げかけられると、その答えを考え始めるが、途中でほったらかしにして別のことをしていても、潜在意識は考え続けてくれるわけである。カラーバス効果とは、顕在意識や潜在意識に問いを投げかけ、その答えを知りたいと思い続けていると、それについてのアンテナが張られ、答えを与えてくれそうなものや、場所、人、情報をどんどん呼び寄せる、あるいはそれらが目に飛び込んでくるという効果をさす。