修行

「修行」あるいは「行」という日本語の語感は、身体の訓練を意味するとともに、それを通じて人間としての精神、つまり自分の心そのものを鍛錬する、というような意味合いを持っています。つまり「修行」という言葉には、人間の精神をみがくとか、人格を向上させるといったニュアンスが含まれています。

インドの伝統では、「修行」に当たる言葉はタパス(tapas)といいます。<中略>
要するにタパスは、身体の諸能力を訓練することを通じて、自分の魂の中から新しい自己、あるいは新しい精神のはたらきを目覚めさせ、誕生させるエネルギーであるといえるでしょう。

われわれ東洋人にとっては、こういう考え方は古くからいわれてきたことですから、身体の訓練は同時に心(精神)の訓練を意味するといっても、わりに容易に理解できるのではないかと思います。

引用文献

気・修行・身体

気・修行・身体