キツいときは上っている

どらく「ひとインタビュー」177回、仲村トオルさんより
http://doraku.asahi.com/hito/interview/index.html?bnum=177

20代後半、時代劇映画の稽古が始まってから役を降ろされたことがあります。ショックでした。でも今考えるといろんな意味で力不足でしたから、ああいう思いを経験しておいて良かったかなと。その直後にドキュメンタリーの仕事でパキスタンを訪ねたのですが、大自然の中、険しい山道に挑んだことで精神的に得たものがたくさんありました。山道を歩いていて思ったのは、楽だと思っていると道は下っていて、キツいと思うときは上っている。そうか、キツいときは上がっているんだと、この時の感覚は日常生きる上でも使えると思いました。

人生は順風満帆とはいかない。必ず山あり谷ありである。むしろ、順風満帆の人生など、面白みがないではないか。このコメントのように、苦しいときこそ、いろんなことを学び、いろんなものを身につけ、力を蓄えている最中だと、つまり上っているのだと言えるのだろう。