遊び論とワーク・プレー・インテグレーション

小泉(2004)は、林望氏の「遊び論」を紹介し、人は働かなければ食べていけないかもしれないが、仕事は人生にとって本当に必須ではないという。一方で、有り余る金があっても、遊びだけは必須。つまり「仕事はなくても生きていけるが、遊びがなくては生きていけない」というのが、遊び論だという。遊びは、豊かな人生を送るうえでなくてはならないものなのである。


そこで、小泉は仕事と遊びの両立を提唱する。仕事の真剣さを遊びに注入し、遊びの楽しさを仕事に注入することで、ONとOFFの区別や、仕事と余暇の区別をすることなく、仕事と遊びを両立することが可能となる。まさに、仕事が遊びなのであり、遊びが仕事なのである。遊びをOFF感覚で行えば、遊びのエネルギーを乏しくしてしまうし、仕事は仕事と割り切ってしまうと、仕事に対する楽しみがなくなり、アイデアの枯渇や精神の鈍磨をきたしかねないのだという。