勝間(2008)によれば、セレンディピティ(偶然の出来事の中でチャンスを発見する能力)は、頭の中に(潜在意識を含め)十分なデータベースがあり、そのデータベースに対して偶然新しい刺激があり、その刺激により新しい予測・仮説が生まれ、そのギャップを埋めるべく行動に移ることによって得られるものであるという。これと関連しているのが、ディープスマート力であり、深い経験から導かれる直感(潜在意識化にある経験にアクセスして瞬時的に判断すること)のようなものである。
つまり「十分な経験値を積んだ潜在意識のデータベース」がセレンディピティには必須であり、そこに「ちょっとした刺激・気づき」が加わることによって、「新しい適切な行動」につながり、それがセレンディピティにつながっていくわけであるから、本当の偶然で起こるものではないのである。「いつでもセレンディピティを起こせるような準備=潜在意識のデータベース作り」が重要であろう。そして、常に潜在意識にピンと来たものに行動を起こすという「行動力」も必要である。