ピンポイントする単語を使いこなす

ヴァンス(2012)は、自分の考えを的確に表現する単語(ピンポイントする単語)を用いることの重要性を説く。すなわち、あいまいに表現して満足するのではなく、自分の考えを相手にピンポイントで伝えることができる単語を選択する努力を常に忘れないことが大切だということである。


例えば、変化を説明するときに、"go up"と"go down"のみを使っていては、不確かな印象、幼稚な印象を受けるという。ありふれた単語に依存しすぎると正確に伝わらない可能性が高まるということである。増加、減少ならば、rise, increase, fall decrease, declineなどさまざまな単語がある。さらに変化の特徴をより正確に表現する言葉としては、rise/fall quickly, rise/fall sharplyなどの他に、ピンポイントで1語で表現できるsoar, surge, skyrocket, plunge, plummet, tumbleなどがある。こういった動詞を活用して変化の特徴を正確に説明することが可能になるのだという。


つまり「変化を正確に説明するには、動詞1語で端的に描写するのが最も優れた方法である」ということである。その他、変化の状態を3段階(例、slight, noticeable, considerable)で表現すれば情報の正確性と信頼性が増すし、変化の状態、度合い、スピード、頻度を正確に伝えることはビジネスパーソンにとっても不可欠だという。