ノマド・ワーキングで仕事の生産性を高める

中谷は、仕事の内容に応じてオフィス(働く場所)を自由に選ぶ「ノマド・ワーキング」を紹介している。ノマドというのは遊牧民のことで、自分の持つ時間を最大限に活用して仕事をしていくために最適な環境をわたり歩くというイメージである。


仕事の生産性を左右するもっとも重要な要素は、集中力であるが、集中力は、場所を変えることによってある程度コントロールできると中谷は言う。何に集中するかによって、適している環境は違うからだ。よって、仕事の内容や身体のサイクルに応じて働く場所を意図的に帰ることができれば、より快適かつより効果的に仕事ができるのだと説明する。


また、ロケーションフリーでどこでも仕事ができる体制を整えることによって、膨大な無駄時間をなくすことができる。プライベートに仕事を持ち込むことも、仕事にプライベートを持ち込むことも両方可能となる。しかも、居心地がよい場所で仕事を行えば快適さが飛躍的に改善する。


中谷によれば、基本的に仕事は「右脳系の仕事」と「左脳系の仕事」「コミュニケーション系の仕事」にわかれる。右脳系の仕事は、イメージや直感を大切にしたい仕事で、アナログ的で柔軟な発想が求められる。左脳系の仕事は、論理的で緻密な作業が必要な仕事で、デジタルで正確性が求められる仕事である。コミュニケーション系の仕事は、他人とやりとりする仕事で、右脳と左脳を両方使う仕事である。


これらの仕事の違いを念頭に入れ、それぞれのタイプの仕事にマッチした環境を選択して働くことによって集中力や生産性を最大化させようとするのが、ノマド・ワーキングの特徴である。