2021-05-01から1ヶ月間の記事一覧

ドラッカー+デザイン思考+ポーター=戦略の創造学

山脇(2020)は、ドラッカーの著作と、デザイン思考と、そしてポーターの競争戦略論を組み合わせることで、 新しい企業モデルである「共感と未来を生む経営モデル」を提唱する。言い換えれば、ドラッカーで「気づき」、デザイン思考で「創造し」、目的達成のた…

情報化/消費化資本主義の臨界

見田(2017)は、20世紀後半から現在にかけては、「近代」という加速する高度成長期の最終局面であることを示唆するが、この最終の局面の拍車の実質を支えていたのが、1927年の歴史的な「GMの勝利」を範型とする「情報化/消費化資本主義」というメカニズムだ…

アンプロダクティブタイム(=何もしない時間)はなぜ大切か

長倉(2020)は、アンプロダクティブタイム(=何もしない時間)をどれだけ持つかが人生にとって非常に大事なのだと主張する。長倉によれば、アンプロダクティブタイムをたくさん生み出すために、プロダクティブタイムの質を高め、全力で時短を進めるべきなの…

「経験論」を基盤とする英米哲学の系譜

一ノ瀬(2016)は、英語圏の哲学的系譜すなわち英米哲学の諸潮流は「経験」を基盤に据えるという発想に導かれているとの視点から英米哲学史を概説している。一ノ瀬によれば、経験論における「経験的」とは、「努力し試みることの中において」という意味である…

デジタル革命がもたらすポスト人間社会

現代はデジタル革命が進行している。石田(2020)は、自身が構築を進める「新記号論」の立場から、デジタル革命が進むことにより、アナログ的な認識を担う意識的主体としての「人間」が、デジタルな記号を演算処理する計算論的主体である「ポスト人間」に席を…