2011-07-01から1ヶ月間の記事一覧

人生に無駄なし

NHK出版「仕事学のすすめ」において、秋元康氏のコメントとして「人生に無駄なし」というのが紹介されている。どんなに不遇なことがあっても、どんなに無駄なことをしてきたかのように思えても、人生において無駄なことは一切ない。すべてが意味のあることな…

グローバルで成功している会社は実はローカルくさい

波頭・冨田(2011)は、業績が好調でうまく国際化が進んでいる企業の典型は、都会っぽくない会社が多いと指摘している。たとえば、YKKとコマツはどちらも北陸に本社がある。トヨタもずっと豊田市に本社を構える地方の会社である。グローバルに成功している会社…

会社が内包する資本本能と組織本能

波頭・冨山(2011)は、会社が内包する2つの本能の相克もしくはパラドクスが経営の本質を象徴していると示唆する。その2つとは、資本の本能と組織の本能である。 そもそも会社は原義的にいえば資本が利益をあげるための仕組みである。つまり、世の中に経済的な…

時代を切り拓く一身独立のリーダーシップを身につけるには

冨山(2010)は、自身が元・産業再生機構のCOOでありながら「日本国自身が、今度は史上最大の再生案件になりつつある」と憂いている。その中で新しい時代を切り開いていくために期待されているのが「真のリーダー」の登場であるという。さらにいえば、パラダイ…

営利企業は優れた非営利組織から学ぼう

ルブリン(2011)は、非営利組織が営利企業に教えられることはたくさんあるという。なぜかといえば「人材も、費用も、職場も、仕事相手も、すべて、少ないものから多くを生みだすのが非営利組織」だからである。たしかに、限られた資源を最大限に活用して大き…

言語は人間のみに備わった能力なのか

酒井(2002)は、言語をサイエンスの対象とする認知脳科学の視点から、言語を特徴づける自然法則性を持つ本質は「文法」であり、この文法は、人間の脳に生得的に備わっている能力によって規定されているという考え方を紹介している。つまり、言語は学習によっ…

「カイシャ維新」は実現するか

冨山(2010)は、日本の過去の経済成長をけん引してきたカイシャ・モデルが果たす役割は20年以上前に終焉を迎えていることを指摘し、この古いモデルを解体し日本が新たな道を歩むための「カイシャ維新」の方向性を唱えている。1990年代以降、カイシャ・モデル…

世界一のビジネススクールで何を学ぶのか

ブロートン(2009)は、英国人ジャーナリストを経て、名実ともに世界一のビジネススクールといってもよいハーバードビジネススクール(HBS)に留学した経験から、まさに世界の財界を牛耳る卒業生を輩出してきたHBSにはどのような人が入学してくるのか、…

ビジネスモデル・イノベーション

ビジネスモデルの空白を狙う「ホワイトスペース戦略」を提唱するジョンソン(2011)は、ビジネスモデルの4要素を説明するとともに、ビジネスモデル・イノベーションを成功させる方法を説いている。 ジョンソンによれば、ビジネスモデルは「ビジネスが顧客と自…

「仕組み型」マネジメントの教科書

山本(2011)は、自らの経験に基づき、「仕組み」を構築し「仕組み」を回すことで、マネジメントを成功させる方法を提案している。では、マネージャーはどのようにして部下を含むチーム全体が回っていく仕組みを作ることができるのだろうか。ここでは、本書か…

「ハイパー消費」から「コラボ消費=シェア」へ

ボルツマンとロジャース(2010)は、これまでの現代社会を「ハイパー消費主義」という概念で象徴するとともに、これからの時代を象徴する「コラボ消費」「共有=シェア」の方向性を解説している。彼らによれば、現代を生きる私たちは「ハイパー消費」の環の中…